第8章


そろりそろりと内股を這いながら指が這い進んでくる。そしてまた蜜だけを掬い取った。
武史はまたそれを自らの口へ運び喉を鳴らす。下半身は見てない。ずっと陽子の顔を間近に見つめていた。
陽子の10CMと離れない目の前で、知らない男が陽子の体液をほおばり味わう姿があった。目の前の男は陽子の蜜を掬い取ってきては水飴のように舌をペチャペチャさせて残さないように嚥下していた。

(たべ…られてる…私…たべられてる…)

「これでも濡れてない?」

「…」

「こんなにベチョベチョなのに…」

「…」

「…そう…」

武史は少し後ろに下がった。

(ホッ、あきらめたんだ)

武史は右手でなく左手をスカートの中に入れたようだった。

(今度はそっちの手で?)

しかし武史の左手は陽子の右足の下に入った。

「見せてもらうよ…」

武史は一気に陽子の右足を武史の左肩に担ぎ上げた。

「いっいっイヤーーーーーー!!!!」

足を抱えたまま武史は陽子の腰後ろに両手を回しこちらに来るようにずらした。

「ヤッヤッヤッ…ヤッ…ヤッヤッ」

そしてかろうじて隠しているスカートも最後までめくりあげ、シャツとベルトの間に押し込んだ。ここで陽子の大事な部分を隠すものは何もなくなった。

「イヤーーーー、ヤメッヤメッやめてえええ」

「丸見えだよヨウコ。」
キュイイーーン、機械的な音がした。陽子は音のするほうを向いた。
向いた武史の右手から光が発せられた。

(パッ)

突然の光に目を閉じた陽子はその一瞬で戦慄を感じた。
光のまぶしさが消えたとき陽子の視界に入ったのはまたしてもカメラだった。

「!!!!!」

「これじゃヨウコ以外の誰でもない…」
明らかに陽子の全身をカメラは捕らえていた。左足は横に大きく開き、右足も前方斜めに高く開かされている。丸見えの下半身としっかり起きている陽子の顔が、分割でない一枚の写真に収められたのを陽子はとっさに理解した。

「ああ、ああああーーー」

(こんな写真まで撮られたら…私…生きていけないっ)

キュイーンと音をたてストロボがまた充電をはじめた。
「お尻の下のスカートはそのままにしたんだ。足を上げてるとシミの大きさがいっそう引き立つからね」

(そっそんなところまで…見られて…る…)

ちょうどそのとき、遠くから近づく光があった。対抗車線を走ってくるトラックだった。当然ライトをこうこうと照らしこちらへ向かって近づいてくる。エンジン音で感じ取った武史は足を担ぎ上げたまま左手で陽子の顔を壁に押し付けて動けないようにした。

(みっみっ…みられる!こんな恥ずかしい格好してるの…ぜんぶ…みられるぅ!)

トラックは陽子の全身を2秒ほど照らし出して過ぎ去っていった。しかしこの状態の陽子には4、5秒ほどに感じられた。
そのとき陽子の下半身にひとりでに甘い衝撃が走った。

ドプッ…

陽子は目を見開いた。音がしたかと思った。今のは自分でもわかった。蜜が溢れ出たのだ…
武史は見逃さなかった。またストロボが光った。
(あっ…)

ドプッ…

しばらく沈黙が流れた。いわなくても何が起こったのか二人共に判っていた。
満足そうに武史が言った。
「ちょっとだけ違うのがもう一枚撮れた…」



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