第52章
陽子の目の前にはペニスがすぐそこにあったが、手を壁につながれ状況は変わっていた。しかし陽子はそれでも目的を果たそうとむしゃぶりついた。
「…んんっ…は…ぶっ…」
「…お…おおっ…」
がむしゃらに舌を動かした。頭を動かすことができないままペニスの下部分を舐め回す。
(…このままでは犯される…)
「…うあっ…おぅっ…」
「…んぐ…ふんん…」
武史の腰がピクピクと動き、その快感をしばらく味わっていた。
腰を止めて、激しくまとわりつく舌を楽しみながら、武史は飛び散った精液をもうひとすくい陽子の鼻に塗りたくった。
「…んんっ!…んんんっ…」
いま鼻でしか呼吸のできない陽子にどんどん強い匂いが襲った。
そのとき激しい息遣いに鼻を強くすすってしまい、液そのものが鼻腔の奥深くに飛び込んできた。淫液はそこにとどまり強烈な匂いを放った。
「…んぷっ!…んんっ!…」
たまらず陽子はしゃぶるのをやめ、口を大きく開けて息をした。
「…はああ…はあああ…」
武史が腰を引き、ペニスが顔から離れていった。
さらなる精液の強烈な匂いが陽子を包んでいた。ほかの匂いが嗅ぎ取れないほどに思えた。
武史は向こうに下がっていき、陽子の開いた足の間に腰をすえた。
そしてガバッと覆い被さると陽子の乳首にしゃぶりついた。
「アアアッ!!!…アハアッ!!!…」
電流が身体を走った。少しの刺激にも反応するようになった身体がビクンビクンと震える。ロープがビンビンと張りを繰り返した。
武史は指と唇、舌で、乳首乳房を強く愛撫する。
「…クアッ!…ウアアアッ!!…ウウッ!…ヤアアアッ!!…」
あまりに強い刺激だった。軽い絶頂が湧き出るように繰り返した。しかし、それも股間の溶鉱炉に吸い込まれて消えていった。身体がどうにかなりそうだった。
両足が持ち上がり武史の肩にかかった。身体に食いつく武史を押して引き離そうとした。しかしまったく力は入らず、ずるっと何度も滑り落ち肩で踊るばかりだった。
「…あうっ…あうっ…ああうっ…」
武史が胸を離れ身体を起こした。陽子の両足を持ち、肩に抑えた。
「…ひっ…」
しかしペニスが股間に触れてくる気配はない。武史は足首を肩に持ったまま立ち上がった。
「…?…?…?…」
武史も足を広げ、両足首をもったままこちらへ近づいてきた。
「…?…?…?…?…いっ…イヤーーーーッ!!!!!…」
空中で陽子の足がV字に開かれていく。その先が頭上を通り過ぎ、陽子の腰は次第に上を向いていった。足首を掴みながら武史が向かっているのは陽子の手首だった。
「…やめてっ!…やめてっ!!!…やっやっやっ…イヤーーーーーッ!!!!…」
…カチャッ…カチャッ…
足首のフックが手首をつないでる同じリングにかけられた。壁からロープで伸びた左右のリングがそれぞれの手と足を大きく開くこととなった。
「…やめてっ!…こんなっ!…こんなかっこ…やめてっ!…はずかしいいっ!…」
「…オマンコ丸見えだよ…」
「…ああっ!…ああっ!…」
その部分は自分からもはっきりと見ることができた。淡い恥丘の陰毛はもはや隠蔽する役目を失っていた。上を向いた、肌とは明らかに違う色の唇が濡れて光っていた。
天井に目をやると鏡がもっとはっきりといまの陽子の痴態を映していた。
大股開きで動けない状態に性器が上を向かされている。もうすこしで肛門までもが顔をのぞかせるほどだった。
(…これじゃ…まるで…)
犯してください、と言ってるようなものだった。拘束されているとはいえ、性器を露わにするためだけの体位だった。その性器はさっきから愛液を放出し続けている。性器を差し出して、犯されるためだけの格好だった。
鏡から武史の体が消えた。ベッドが揺れ、素早くもとの位置に戻ってきた。天井の視界に武史がヌッと現れた。
「あっ!ああっ!!!…だめっ!!!…だめっやめてっ!!!…」
武史がビデオカメラを手にしていた。真上から大股開きの陽子を収めている。
「…やああっ!…はずかしいいっ!!…撮らないでっ!!…こんな格好!!…」
「ずうっとカメラに撮られてたんだよ…自分からチンポ咥えるヨウコも…ザーメンゴクゴク飲み干すヨウコも…マン汁垂れ流しながら感じているヨウコも…」
「…やっ!…やああっ!!…」
「…ビデオを見てるみんなにもヨウコのオマンコみせてあげようね…」
「…あああっ!!…だめっ!!…」
…じゅん…じゅんっ…
武史がしゃがみ、下降したカメラのレンズが股間だけを狙った。おそらく画面いっぱいに映し出されている。
カメラは交互に向きを変え、それを陽子の表情と一緒に収めていた。
「…こんなにマン汁垂らしつづけて…これだけでみんな、ヨウコに向けて精液ドピュドピュいっぱい出してくれるよ…」
「…うあああっ…やめてえ…」
…じゅぷっ…じゅぷぷっ…
武史が片手で内腿を撫で回しながら続ける。
そこがどういう状態になっているか自分にも理解できた。肛門を通り過ぎた愛液がお尻を伝い、浮いた腰に届こうとしていた。
「…実際みんながここにいたらどうなるだろうね…みんな急いで服を脱ぎ捨ててわれもわれもとヨウコにかぶさっていくんだろうね…いろんな男のザーメンが次々とヨウコを汚していくんだ…出し終わった男の代わりにまた別の固いチンポがまとわりついてきて…出し終わったらまた別のチンポが…一人一回だけじゃないからね…かわいいザーメン奴隷のためなら何回だって出し続けるだろうね…際限なくヨウコにザーメンを浴びせていくんだよ…公衆便所みたいに…」
「…うっ!…うっ!…くうううーーーっ!…」
ゴボゴボと泉から愛液が吹き出した。レンズの向こうの何十人、何百人もの男の目がその部分を凝視しているようだった。
「…精液を搾り取ってくれる…せいえきベンジョだ…それでも淫乱なヨウコは、もっと飲ませて…もっとちょうだいっておねだりするようになるのかな…」
「…あうっ!…ゆるしてっ!…ゆるしてっ…それだけはっ…う…ううっ!…うううっ!…」
…ごぽっ…ごぱあっ…
開けっ放しのヨダレのように流れ出る。膣口を思うように閉めることができなかった。
「…みんなには見ててもらおうね…」
武史はベッドに寄せていた椅子にカメラを置いた。