第39章
陽子はバンザイの格好で両手を壁に吊り下げられた。武史の右手が武史の向こうで股間をまさぐっている。目の前にはペニスがヒクヒクと先っぽを濡らしながら踊っていた。
「こんな近くでチンポ見るの初めてなんだよね…」
「あああ…」
「ヨウコがチンポこんなに大きくしてくれたんだ…」
「いやあ…」
陽子の視線は目の前のペニスに釘付けになっていた。銃を突きつけられたときのように怖がりながら濡れて光るそれを見ていた。
武史は左手も後ろへやると陽子の右足を持ち上げて肩へくぐし担ぎ上げた。
「ああっ!…」
左足が内側に寄ろうとしたが股間をまさぐる武史の手に遮られた。元通りひざを立てられ外側へ広げさせられた。
「そのまま口を開けてるんだ…」
「ああっ…んんんっ…」
(…入れられるっ…)
そう思った陽子は口を固く閉じた。だが、裏で武史の手が秘部の入口をクニュクニュとこじ開けるように動いた。
「あはあっ!…あああ…あはあ…」
口が閉じられない。武史が腰を突き出し先端が陽子の鼻のすぐ上にきた。
「ああ…ヨウコの息がかかって…気持ちいいよ…」
「はああっ…やあっ…はああっ…」
「…んああ…いいい…」
武史の声が高音に近づいた。二人の喘ぎ声だけが部屋に響いている。指は第一関節まで入り、入口をこね回していた。
「…あああ…はあああん…あああ…」
「…ああ…んああ…はああ…」
息をするたびに目の前のものが発する匂いに包まれる。それがどんどん陽子の頭の中を麻痺させていった。武史の尻に陽子の胸が断続的に当たる。自ら腰が動き出したのに陽子は気付いてなかった。
「…ああん…はあああ…あああ…」
「…んあん…ヨウコ…あああ…ヨウコぉ…」
武史の陽子の足を担ぎ上げた手がのび、後頭部をかかえた。起こして近づけた顔に武史はさらに腰を突き出すと先端の雫を陽子の鼻口に塗りつけた。
「んああ…やああ…やんん…」
首は細かくしか振れなかった。それがかえって鼻口全体に塗りたくられることになった。
「僕の匂いだ…あああ…ヨウコ…僕の…ああ…僕の…」
「んあああ…ああああ…はああ…」
鼻先を離れるとき粘液が糸を引いた。比べようもないほど匂いが濃くなった。動物的な匂いが陽子の脳をしびれさせる。強烈なオスの匂いに陽子の身体は抵抗する力を失っていった。
「…あはあ…ああああ…はあああんん…」
「口を…ああ…ヨウコ…口をあけていて…あああ…」
「ああああ…あんんん…っあはあっ…」
入口をこねる動きに陽子は口を閉じることがままならない。テカテカ光る亀頭が目の前で上下にピクピク動いていた。
「…ヨウコ…ぉっ…そんなに…ああっ…息吹きかけないで…ぇっ…」
「…ああっ…ああっ…はあっ…」
先端の雫が量を増し、糸を伴い下に垂れ始めた。雫の向かう先は陽子の開いた口の中だった。
「んあっ…い…ヨウ…コ…いいいっ…」
「ああっ…やっ…んばっ…はああ…うあっ…」
上下の動きと陽子の息で糸が右往左往に揺れる。武史の人差し指がそっと陽子の両方の鼻をふさいだ。
「あはああっ…はあっ…えっ…」
息苦しさに舌が前へ伸びた。垂れてくる液を受け入れ待ち構えるのに充分だった。
「…あああ…んああ…あああ…」
「…はぇっ…はえぇっ…はあ…んあっんぁっんあっ…」
舌に雫がピタッと届いた。そしてゆっくりとトロトロと喉に向かって進んでくる。
「…ヨ…ヨウ…コ…ああ…どんどん…ああ…でる…」
「…あはああ…んあっ…んあっ…」
舌の根元まで雫が届いた。武史の手が鼻から離れた。
「んはっ…んぶっ…はああっ…」
唇はふさがったが手が頭を振らせずうまく口から粘液を追い出すことができない。舌が動き回り味が口全体に広がった。すこししょっぱかった。なによりもメスを求めるオスの欲情した味と香りが陽子の頭を白くしていった。糸はまだ先端と口内をつないでいた。
「…ああんん…あはっあはあ…」
「…ああ…あはあ…うっ…」
目の前のピンクと茶色の肉塊が上にのけぞりまた下に下がる。ジュプッとひときわ大きな雫が線を伝い落ちてきた。舌に届くと一気に喉へ流れ込んでくる。
「…ああ…ああ…ヨウコ…のんで…のんで…」
「はああ…あああ…は…は…」
…ンゴクッ…
「ああ…うっ…あうっ…」
二つ三つと雫が後を追った。喉奥に直接届きその粘膜への刺激で自然と陽子は喉を鳴らした。
「あはっ…ゴ…クッ…ングッ…はああっ…ゴクンッ…」
喉の奥に淫液が広がる。食道と胃で武史と陽子の欲情が溶け合っていった。