第25章


(なんで入ってないの…)

陽子は受話器を戻すと火照った身体で考えていた。
まだ寝てるのかもしれない。掃除もしてない汚い部屋で満足していびきをかいて眠りこけてるんだ、と陽子は思った。

(あとにしよう…そのうち必ず入れてくる…)

陽子は朝食を取ろうと立ち上がった。内腿がヌルヌルと擦れた。

(…)

パンツを下げるとネチョッと音がして糸を引いた。生暖かい匂いが陽子の鼻を包んだ。

(あああ…)


その下の絨毯にはシミがあった。前後に少し長く伸びていた。

(オモラシ…ああ…)


昨夜から陽子は半日も立たないうちに何回もの絶頂を味わった。そのうちの何回かは今まで経験したことのないほどの大きなものだったことを、そして一番の高揚が昨夜のあの武史の指に犯されたときのものだった事を陽子は思い出していた。

(…くっ…)


陽子はパンツを床につかないように丁寧に降ろし、つまんで洗濯機の脇のかごに放り込んだ。液で重くなったそれはベチョッと音がしたように聞こえた。

濡れた股間をティッシュで拭い去りまた新しいパンツに履き替えると陽子は朝食を作り始めた。2枚のトーストとカップスープ、目玉焼きをいつもと違い2個焼いた。焼いてる間に洗いあがった洗濯物を部屋の中に干した。テレビではワイドショーが陽子の知らない落ち目の女優の離婚会見を報道していた。もう10時を回っていた。次にテレビが映し出したのは、ある地方の男性が別れた女性を追いまわし度が過ぎて訴訟にまでなった三面記事ともいえる事件だった。

(あいつもおんなじよ…)

陽子は立ってまたトーストを2枚焼いた。皿に取ると冷蔵庫からミルクパックを取り出し空になったカップに注いで一気に飲み干した。やたらお腹がすいていた。いくらでも体が水分を欲しがっていた。またミルクをカップいっぱいになるまで注いだ。



目次へ      続く

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