第56章



「…あああ…ヨウコ…抜くよ…きもちよくて…動けない…たのむ…」


武史は両手を陽子の両足に伸ばした。うまく腰の交接部位をそのままにリングから足首のクリップをそっと外した。
そしてゆっくりと自分の首の後ろに陽子の両足を巻きつけた。


「…そのまま…ゆっくり…降ろして…ゆっくり…」


「…はっ…はっ…うっ…うっ…ううっ…」


(…おくまで…だめっ…だめだめっ…おくまで…なかまで…)


陽子も足を動かせなかった。武史の頭の後ろに交差された足首が離れない。
それでもゆっくりと力を少しずつ抜いて脚は武史の肩まで下がって抱えた。足首は交差されたままだった。次第に浮いていた腰がベッドに着地していくが、ペニスも合わせてそのまま一緒に下がってついてくる。


(…はっ…はなれて…抜いて…ぬいて…つけて…つけてから…それか…ら…)


…ず…ずっ…ずずっ…


二人の汗にすべって足が背中を降りていく。そしてその足が中ほどに来たときだった。


(…この…まま…このま…ま…)


…ずっ…ずずっ…






…すす…さわっ…ざわわっ……



武史が陽子の上半身にやさしく手を這わせた。鎖骨や脇の下を10本の指が撫で回してきた。


「…あううっ!!!…あああっ!!!…」


「…動いてるよっ…締め付けてくるっ…ヨウコのオマンコがチンポしゃぶってるよっ…ザーメン…ドプドプ出てしまうよっ!!…はなさないとっ…」


ガバッと武史が陽子に覆い被さってきた。腰の位置はそのままに一気に唇にむしゃぶりついてきた。


「…うんんっ!!!…ウンンンンンーーーッ!!!!…」


唇も舌もがむしゃらに動いた。舌も口もあらゆる部分が強く吸われた。


「…んぶうっ!!!!…うんんっ!!!…はぶっ!!!…はむぅっ!!!…」


拒否するどころか陽子の口も強くそれに応えた。二人の舌が中でグチャグチャに絡み合い暴れ回るメチャクチャなディープキスだった。お互いの吐息が双方の肺を激しく行き来した。二人とも目がカッと開ききって見つめあったままだった。


(…とけるっ!…とけちゃうっ!…い…いき…たいっ!…イカ…せ…てぇっ!!…)


そのまま武史の両手が陽子の乳首に伸びた。はちきれそうに大きくなっている突起を指でグリグリとつまみ揉み解す。


「…ウグッ!!…ングゥーーーッ!!!!…ウウッ!!…ウウーーーーーッ!!!…」


股間が泣き叫んでいた。ドロドロのスープの中で悲鳴を上げていた。
もうすでに陽子の正常な意識はかなたに吹き飛んでいた。


(…イキたいっ!…いき…イカッ……このままイカせてっ!…)


陽子の足がフワッと浮き上がり武史の背中を離れた。しかしそれは一瞬のことで足はまた武史に絡みついた。少し降りてガッとしがみついた箇所はちょうど武史の腰の位置だった。


(…いれてっ!…いれてっ!…オマンコにっ!…なかまでっ!…チンポ…チンポッ!!…)


そのまま陽子の足に力が入った。そして武史の腰に巻きつき、もろとも自ら一気に身体の奥深くに引き入れた。


ズズニュッ!!!…


「ウウウーーーーッ!!!…ウウーーーーッ!!!…」


「ウウッ!!…ウウーーーーーッ!!!…ンンーーーーッ!!!…」


ペニスが一気に奥まで入ってきた。喜びに打ち震えながら、二人は唇を合わせたまま獣の咆哮を上げた。


「ウウウウーーーっ!!!…ンンンンーーーッ!!!!…」


「ンンンンーーーッ!!!…ンンッ!…ンンッ!…ンンッ!…」


しかし武史の腰が以前として動かない。陽子の足がリズムを持って強く腰を引き寄せていた。


「…ンンッ!…ンンンッ!…ンンッ!…」


「…ウンンンッ!…ンンンッ!…ウンンッ!…」


「…ンンッ!…ウンンンッ!…ンンッ!…」


「…ンンンッ!…ウンンッ!…ンンッ!…」


「…ンンッ!…ンンッ!………………ウンンンンッ!…」


ズンッ!…


「プハオアアアッ!!!!…」


ついに武史が自分から腰を突き上げた。陽子の動きにあわせて根元まで押し入れた。
陽子の目の中をパチパチと光が飛び交った。突き上げられるたびに絶頂が何度も容赦なく襲っていた。


ズンッ!…ズンッ!…ズンッ!…


「…ウンッ!…ウンンッ!…ンンンッ!…」


「…ンンッ!…ウンンッ!…ンハアッ!…もう…でる!…でる!…」


「…ンハアアッ!…エウッ!…イウッ…イクッ!…」


口が離れても舌が伸びあって、お互いを求めて絡み合っていた。唾液がしぶきとなって互いの顔を濡らしていた。


「…ウオウッ!!!…」


ドズンッ!…


「…カ…ア…ア…イ…クッ…イクッ…」


「…デ…ルッ…」


ドズンッ!……


「…ガッ…」


……ビシュッ!!…


「…アハアアアアアァァァァァァーーーッ!!!!…アガッ…アグッ…イイッ…イイッ!…カッ…カハッ…」


…ビュビュッ…ドクッ…


熱いほとばしりがものすごい勢いで子宮口にたたきつけられた。身体の奥に勢いよくぶつかってくる。脳天に稲妻が走った。膣全体が痙攣したままペニスを締め付け続けた。


「…アハッ!…アハアアアアアァァァァァァーーーッ!!!!…」


陽子の足が腰を強く挟んで離さない。武史は無理やりペニスを抜き取って急いで手を添えた。


…チュポンッ…ドブビヂュッ!!…


「…オオオオオォォォォーーーーッ!!!!…アハァッ!!…クアアアッ!!…」


飛び出し続ける精液が勢いよく陽子のクリトリスを直撃した。敏感な箇所に熱湯のように熱くて強い刺激を受け、さらに陽子はイキ続ける。


…ズンッ!…


「…オアアアッ!!!…」


まだ固さを失わないペニスが再び深く突き入れられた。足が武史を強く挟み込み、痙攣を続ける膣の中で、ペニスの先端は子宮口まで届き中にドプドプと精液を流し込み続ける。
そして陽子は口の脇からうがいをするときのような雑音を含んだ叫び声を出しながら、泡を多量に含んだヨダレを吹き出していた。


「…イクッ!…イクイクッ!…アアッ!…イクッ!…」


…ドポッ…ドビュッ…


「…オオッ!…オオオッ!…」


「…イクゥン!…イグウゥ…」


…ゴポッ…ゴポポッ…ブシュッ…


陽子の足が武史をがっちりつかんだまま動かなくなっていた。それでも武史は腰をぶつけてくる。
突き上げられて、いや突き下げられて再び上を向いた交接箇所から白い液がブクブクと泡を吹いて溢れ出した。ピストン運動と膣の動きでときにはしぶきとなって飛び出し、陽子の腹といわずお尻のほうにもドロドロと流れた。


「…クアッ…ウオッ…」


…ドクンッ…ドプンッ!…ゴポポッ…


「…イクッ…イ…クッ…クッ…」


…ドッ…クッ…ゴ…ポッ…


「…う…ああ…」






ペニスの律動がようやく止まった。陽子の膣も蠢きの度合いを小さくしたがそれでもヒクヒクと、やがてずっと締め付けたままになった。ペニスは中で小さくしぼんでいった。それにあわせて膣壁もようやく力を抜いていった。陽子の足がやっと地に着いた。ドサッと音をたて、大きく開かれたまま投げ出され、ひさしぶりに尻がシーツに着地した。

武史の顔が近づき、二人はまた唇を合わせた。武史は陽子の頭を両手でやさしく抱きしめた。目を瞑ってゆっくりと舌が絡みあう甘い甘いキスだった。


「…はうぅ…はああ…あ…」


身体に武史の体重が重くのしかかっていたが、まったく苦痛には感じられなかった。開いた体の上で喘ぐ武史が気のせいか小さく感じられ、この状況を支配してるのがまるで自分のほうのように陽子は感じていた。


「…はあ…はあ…はあ…」


「…はあ…ああ…はあ…」


もう二人の口さえも動いていなかった。放心して重ね合わせたまま互いの呼吸をふさぎながら交換し合っている。

やがてズルズルと唇を離れた武史の頭が横に落ちていった、



目次へ     続く

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