第28章
陽子は背をピンと張って町に出た。町へ出るまであたりは暗かった。
しかし外は屋内と違って大気が流れていた。静かな風が陽子の股間をスゥスゥと刺激した。
ささやかなその中の茂みをソヨソヨとくすぐった。
(妙な気持ちだ…)
カメラバッグでさりげなく胸を隠すように抱えながら歩いた。そんなに大きなものではないので腕組みをしながら歩いているように見えた。
(私を見て中に何も着けてないなんて誰も思わないわ…だいじょうぶよ…)
そのとき風が少し強く吹いた。ほんの少しだけスカートが揺れた。
(あっ…)
おもわずスカートを手で抑えた。ちょっと強かっただけなのに風がスカートをめくろうとしたように思えた。
(…だめ…かがんだら…みえる…)
再び背を伸ばして歩き始めた。信号のない横断歩道を渡った。
するとすぐ脇の小道から曲がってきた車がいきおいよく陽子の後ろを疾走していった。
(ああっ!…)
陽子のスカートが上までではなかったがめくれた。そこにちょうど対抗車線を走ってきた車が陽子を陽子をライトで照らしながら通り過ぎていった。
あっという間でスカートを抑える間もなかった。
(みられた!…)
誰も見ていない。スカートもたいしてめくれてはいなかった。しかし陽子はライトの光線を裸の尻たぶに感じていた。
(あああっ…)
少し歩けば人々の賑わいが増え始めている。夜の盛り場だった。しかし陽子はそのままそこに立ちすくんでいた。
(…だめ…いけば…わたし…みられる!…)
顔が赤らんでいた。陽子自信も気づいていないが胸の突起はさっきより目立ち、スカートの奥は…しっとりと濡れ始めていた。