第140章
「…さて、ちょっと洗おうか…」
(…やっと…シャワー…自由に……?…)
洗面器を持ち帰った男が後ろにあぐらをかいて座った。洗面器は足の間に置かれた。そして男は黒棒を手にとり、エネマシリンジから外した。
「…や…や…もう…入れないで…」
「…洗うだけだから…力を抜いてて…」
…つぷっ…
「…ウッ…はあぁん…」
終わってなかった。陵辱がまだ続くことを知り、身体が震えた。エネマシリンジ直接の細い棒が抵抗なく肛門に差し込まれ、蕾を中心にゾクゾクッと電気が走る。
(…やめ…て…)
…ブヂューーー…
「…はあっ!…ハアアッ!…」
毎回のことながら注入の最初の感じがたまらない。注ぎ込まれる感触が全身を溶かしていくようだった。下半身がまるごと、肛門を中心にビクビクと震えた。
「…力を抜いて陽子…このまま出していいから…」
「…ああん…はああん…」
いま塞ぐものはない。言われるまでもなく出口は開いた。じょぼじょぼと流れ出ていく。注ぎ込まれた水流がそのまますぐに出て行き、うがいのように肛門が洗浄されていた。
…ぶぢゅーーー…じょぼじょぼじょぼじょぼ…
「…うああああ…はあああんん…」
緩んだ恍惚の表情で陽子は喘いだ。ぴしゃぴしゃとぬるい水が内側の粘膜を舐めていき、流し込まれては流出していく。男はノズルを指で支え、内側のいろんな方向に当たるように角度を変えながらゴム球を握った。刺激が強いらしいところに当たると、蕾がきゅっとつぼまるがすぐに緩む。快感を堪能していることに疑いがなかった。
「…あん…あああ…」
やがて水は止まり、ノズルが抜かれた。男はローションを人差し指にまぶし、差し込んできた。
…ぬる…
「…はあっ…あうん…んんん…いやあ…」
…にゅる…にゅる…
「…あああ…だめぇ…」
…くち…にゅち…
穴は締め切ることができなく、指を抵抗なく飲み込んだ。ゆっくりとしたピストン運動で揉みほぐしている。既に柔らかくなっている軟体はちょっと指を曲げただけで充分にいやらしい音を立てた。中指も添えたがすんなりと入ってしまった。ひくひくした締め付けを楽しみながら武史は指先で内側の粘膜のさわれるところを指紋でこすった。
「…すっかり柔らかくなったね…こんな音しちゃってる…」
…くちゃっ…くちょっ…
「…ほら二本…三本は…入るかな?…」
…くちゅる…ずりゅり…
「…はあああん…いやああ…」
(…ら…らめ…)
およそ排泄器官とは無縁のはずの音だった。中に残ったわずかな水を指が掻き出している。度重なる排泄ですっかり弛緩した"門"はもはや"襞"と変化しており、絡め取るように愛撫する指と粘膜がいやらしい音を出し、全身の神経はそこに集中した。
…くちゃくちゃくちゃ…
「…ああん…アアンン…イイィ…」
…ぬ…ぷっ…
「…アン…あんん…ああん…」
(…や…や…)
指が引き抜かれた。陽子の声に不満の色が混じった。尻がふるふると震え、肛門が開いて中心に小さな穴が開いた。
「…きれいになったかな…見てあげるからね…」
(…え?…)
うつろな目で見ている画面に、男が手にした透明なプラスチックの物体があった。複雑な形をしていてなにかわからない。膨らみのある長ひょろい蓋のようなものが向き合って合わさっていた。手が動くとそれが鳥のくちばしのようにぱかっと開く。
「…あ…」
(…み、みるって…まさ…か…)
「…これで陽子のケツのあなひらいて…中がどうなってるか見てあげる…」
「…あ…あ…」
口がわなわなと震えた。はるかに想像を絶することがこれから行われようとしていた。
浣腸後の排泄の確認に肛門を開かれ視認される。排泄器官を中から覗かれるのだ。
「…や…め…て…」
戦慄が身体を走った。開いていた穴がきゅっとすぼまる。
「…ほら、ここをこうすると開いたままで固定できるんだよ…中に向かって開くから押さえてなくてもはずれずに開きっぱなしになるんだ…」
プラスチック特有のカタカタという音がして、器具の先が大きく開いた。大きなくちばしのアヒルが大きな獲物を飲み込むときのようにカパッと先の方に大きく開いている。取っ手に段階のあるストッパーが付いていて引っ掛けると元に戻らなくなるのが見えた。
「…そんっ…そんな…そんな大きく…広がら…な…」
「いや、開くね…充分柔らかくなってるもん…」
「…い…や…もうほどいて…もう…はずかしいこと…しないで…」
「…がまんがまん…責任もってちゃんと見てあげるよ…」
器具の口にローションが垂らされた。くちばし全体にまぶしていく。かすかにカシャカシャいう音がした。