第121章
(…やだ…やだぁぁ…)
上半身が後ろに引っ張られるので重心が前へ移せない。中腰から再び立ち上がるのはもう不可能だった。陽子はいまにも"その体勢"に進もうとしている
男は胸の縛りからはみ出していたロープを手にするとテーブルの前方両脇にギチギチと絞り込むように結んだ。
「…くうぅっ…」
陽子の身体が弓なりにのけぞった。手が後ろにくくりつけられてるため、胸を前に思いっきり突き出し、腕とひじが後ろにピンと伸びた。
「…さ、これで大丈夫…後ろには倒れないよ…」
「…くああっ…」
(…逃げられ…ない…)
「…しゃがんでごらん…うんちしたいんだろ…」
「…ううっ…うふうっ…」
胸から伸びたロープが角度を変えて下がっていく。ロープの絞りが弱くなる代わりに陽子の膝が直角から鈍角になり、股をいっぱいに大きく開いたまま、しゃがんでいった。
男は目の前でパンツを脱ぎ、陽子と同じく全裸になるところだった。股間のものは腹につかんばかりにいきり勃ち、それを手で握り締めたままベッドに立って、テーブルに伝い乗り陽子に近づいてくる。
「…やあぁぁ…」
「…僕のほうがもう我慢できないよ…」
陽子がしゃがみきると顔のちょうど前にそれがあった。ピンクの亀頭を鼻に突きつけられ、オスの匂いが陽子を包む。
(…ま…またこの匂い…いやらしい…濡れてる…光って…)
顔をそむけないことに気づいていなかった。頭がくらくらする。喉がゴクンと鳴り、息を止めずに自分から嗅いでしまっていた。鼻で息をして唇がゆっくりと開いていく。すべてひとりでに身体が勝手に動いていた。
しかし男はそのまま手を激しく動かし、その屹立をしごき始めた。
…コシュコシュコシュ…
「…ああっ…陽子…息があたる…」
「…んはあ…はああ…んすぅぅ…すぅぅ…」
男の我慢は十秒ほどしか持たなかった。片方の手が陽子の頭をがっと掴んだ。
「…う…うあっ…」
…びゅっ…
最初の一撃は陽子の鼻下を直撃した。男は自ら腰を移動させ、陽子の顔面全体に大量の精液を浴びせていく。
「…おぅっ…おおっ…」
…びゅるっ…ぴしゅっ…
(…も…れる…ぅ…)
そして男はペニスから手を放すとだらんと開いた陽子の口の中に押し込んできた。
「…んぐぅっ…じゅっ…ぢゅるるっ…」
口がペニスに合わせて締まり、包むように中へ吸い込んでいった。
開放されたいという思い、別のことにすがる思い、それだけと思いたかったが、突然吐き出された液体に唇と舌が蠢いた。
「…くぅぅっ…」
…ドク…ドク…ドククッ…
「…ゴクッ……ン…コク…」
…どぷどぷどぷ…ぶぴぃぃ…
射精に慣れた身体がその熱い液体に嫌悪感を示してはいなかった。中から大量の愛液とガスが吹き出すのを後方のカメラは見逃していない。たちまち蜜はテーブルの上に粘液性の水たまりを作り出していった。
「…うおあっ!…」
武史は一気にペニスを引き抜いた。このままではすべてを吸い取られてしまう感がした。
「…えああ…でる…でるぅ…」